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秋田県の市 ウィキペディアから
能代市(のしろし)は、秋田県の北部に位置し、日本海に面する市。能代山本地域(能代市、藤里町、三種町、八峰町)の中心都市である[1]。
秋田杉の木材加工で栄え「東洋一の木都」と称された[1]。能代工業高等学校[注釈 1] のバスケットボールでの活躍が有名で、1989年度(平成元年度)からバスケットボールの街づくり事業に取り組んでいる。このほか「宇宙のまち能代」を推進している。
市域のほとんどは能代平野に属する平坦地だが、三種町との境付近や海岸部には丘陵がある。また、東部は米代川流域を除き山地が広がる。
能代が初めて文献に登場したのは斉明天皇4年(658年)、阿倍比羅夫が蝦夷征伐のために「渟代」(ぬしろ)に上陸したことで、これは日本書紀に記されている。また、宝亀2年(771年)には「野代湊」(現能代港)に渤海の使節来港、宝永元年(1704年)には現在の「能代」に改称という記録がある。ただし、厳密にはこれらの地名は現在の能代周辺を指すのではなく、渟代は八郎潟湖以北の主に海岸部を、野代は米代川流域を指したものであったと考えられている。その後は中世に檜山安東氏が檜山城を築き、明治には材木の加工が活性化するなどして港の交易を中心として発展した。
能代の地名は『日本書紀』において「斉明天皇4年(658年)4月、越国守阿倍比羅夫が軍船180隻を引いて蝦夷を伐つ、齶田(飽田)・渟代二郡の蝦夷望み恐じて降わんと乞う」と「渟代」の名で登場して以後1300年以上続いている。これは現在の秋田である齶田と並んで県内でも有数の歴史ある地名といえるものである。当時の渟代の読みである「ヌシロ」という地名の由来を、当時この地方に居た蝦夷すなわちアイヌの言語で「台地上の草原地」を意味するという「ヌプシル」(nup-sir) からの転語とする説もあるが、正確な語源は定かではない。
『続日本紀』では「宝亀2年(771年)渤海使青綬大夫・壱万福等325人、船17隻に駕し出羽国賊地・野代湊に着く」と「野代湊」の名が記され、「渟代」から「野代」へと表記が変わっている。
野代から能代への漢字の変遷は、元禄7年(1694年)および宝永元年(1704年)に大震災が起こり、「野代」という地名が「野に代わる」と読めることから、「よく代わる」と読める能代と改めたためである。実際に能代に改名してから1983年の日本海中部地震が起きるまでは地震の被害はなかった。なお、渟代という地名は現在も渟城(ていじょう)という字をあて小学校の校名など一部で使われている。
※右記は合併前の旧・能代市のデータ。
能代(1991-)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 11.6 (52.9) |
19.2 (66.6) |
23.9 (75) |
27.1 (80.8) |
30.7 (87.3) |
33.1 (91.6) |
36.8 (98.2) |
39.1 (102.4) |
37.7 (99.9) |
27.5 (81.5) |
23.5 (74.3) |
16.1 (61) |
39.1 (102.4) |
平均最高気温 °C (°F) | 2.9 (37.2) |
3.7 (38.7) |
7.5 (45.5) |
13.6 (56.5) |
19.1 (66.4) |
23.2 (73.8) |
26.7 (80.1) |
28.7 (83.7) |
24.9 (76.8) |
18.5 (65.3) |
11.9 (53.4) |
5.7 (42.3) |
15.5 (59.9) |
日平均気温 °C (°F) | 0.2 (32.4) |
0.6 (33.1) |
3.6 (38.5) |
9.0 (48.2) |
14.5 (58.1) |
18.9 (66) |
22.8 (73) |
24.3 (75.7) |
20.3 (68.5) |
13.9 (57) |
7.9 (46.2) |
2.6 (36.7) |
11.5 (52.7) |
平均最低気温 °C (°F) | −2.5 (27.5) |
−2.4 (27.7) |
0.0 (32) |
4.4 (39.9) |
10.3 (50.5) |
15.2 (59.4) |
19.6 (67.3) |
20.6 (69.1) |
16.1 (61) |
9.7 (49.5) |
4.1 (39.4) |
−0.3 (31.5) |
7.9 (46.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −12.4 (9.7) |
−12.4 (9.7) |
−10.5 (13.1) |
−4.5 (23.9) |
0.0 (32) |
5.8 (42.4) |
11.5 (52.7) |
12.4 (54.3) |
6.1 (43) |
1.4 (34.5) |
−4.1 (24.6) |
−8.8 (16.2) |
−12.4 (9.7) |
降水量 mm (inch) | 114.8 (4.52) |
86.0 (3.386) |
79.5 (3.13) |
86.3 (3.398) |
105.5 (4.154) |
100.2 (3.945) |
162.5 (6.398) |
155.9 (6.138) |
154.6 (6.087) |
147.7 (5.815) |
157.5 (6.201) |
143.9 (5.665) |
1,494.4 (58.835) |
降雪量 cm (inch) | 129 (50.8) |
106 (41.7) |
30 (11.8) |
1 (0.4) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
5 (2) |
66 (26) |
337 (132.7) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 20.8 | 17.8 | 14.7 | 11.1 | 10.7 | 9.7 | 11.2 | 10.3 | 11.6 | 14.1 | 17.4 | 21.6 | 171.0 |
平均月間日照時間 | 32.9 | 60.6 | 128.7 | 185.0 | 191.4 | 184.4 | 157.9 | 194.7 | 168.9 | 145.2 | 82.7 | 41.6 | 1,572.5 |
出典:気象庁[5] |
本庁舎については、第1庁舎と同じ敷地内に所在した第2庁舎および第3庁舎(および渡り廊下を含む第1庁舎付属屋)を取り壊し、その跡地に新本庁舎として、2017年1月4日に稼働開始され、第1庁舎と旧議会棟の改修工事および新庁舎とのアプローチ屋の設置のため、一部の部署が仮設庁舎内に引き続きないしは入れ替わる形で引き続き使用されている。なお、第1庁舎と旧議事堂棟は、戦後の能代大火の復興建築として建築された建物であり、歴史的価値が高いとされるため、保存か解体かで論議がされたことがある。
元々第2および第3庁舎にあった部局は、廃校となった旧能代市立渟城第二小学校の校舎を仮設庁舎として使用していた。一部の部署は、本庁舎稼働後も引き続き仮設庁舎を利用している。また、第1庁舎の改修に伴い第1庁舎の部局が新庁舎に移行した部門と仮設庁舎に移行した部門とがあり、最終的な工事完了後に部局の配置が見直される方針となっている。
能代市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 能代市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 能代市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
能代市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
深刻な人口減少が続いている。2024年8月時点の人口は4.6万人で最盛期(1955年=8.4万人)からほぼ半減した。県北の中心都市ではあるが、目立った産業もなく陸の孤島である事から高齢化率・人口減少率共に秋田県平均の数値を上回って推移している。
実施年 | 旧能代市人口(人) | 旧二ツ井町人口(人) | 現能代市域人口(人) |
---|---|---|---|
1920年 | 39,360 | 11,387 | 50,747 |
1955年 | 63,421 | 20,364 | 83,785 |
1990年 | 55,915 | 13,601 | 69,516 |
2020年 | 42,117 | 7,851 | 49,968 |
1920年を100とした現在の人口 | 107 | 69 | 98 |
能代市では、市内の二ツ井町を中心として『恋文のまち』をテーマにした観光スポットきみまち阪、恋文商店街や、パワースポットといわれる七座山、その他にも多数の神社・寺院や自然の魅力を有している。
1881年(明治14年)、東北巡幸中に二ツ井町を訪れた明治天皇のもとへ届いた皇后からの手紙が由来で『恋文のまち』としても知られる二ツ井町では1996年(平成6年)から10年間『きみまち恋文全国コンテスト』を開催し、恋文をテーマにしたまちづくりが進められてきた。2015年(平成27年)には、恋文のまちをテーマにした『きみ恋カフェ』なども期間限定で設置されている。
秋北バスによる運行。
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