最新の障害者雇用支援月間における絵画・写真コンテストの入賞作品をご覧いただけます。次回はあなたもチャレンジしてみませんか。
瀬川 奏愛 (鹿児島県)
鹿児島県立鹿児島南特別支援学校 4年
目が合ってしまう笑顔の水族館のインストラクターとジンベイザメをはじめ、他の海の生き物たちも表情豊かで、見る人を誘うかのように実に楽しげです。透き通る絵の具の色のムラが筆の細やかなタッチでつくられていて、水の透明感やジンベイザメの体表や砂の質感、そして作品全体の柔らかな空気を生み出していて、とても心地よいです。
デラクルス クライス チェスター シブノ (静岡県)
静岡県立浜松聴覚特別支援学校 2年
大切な荷物を運ぼうと真剣に運転している様子が、ドライバーさんの表情から伝わってきます。ハンドルを握る手の様子、車内や街路樹などの外の風景も細かく丁寧に描かれており、配色も美しいですね。さわやかな画面に仕上った、素敵な作品です。
池田 佳子 (東京都)
明治安田ビジネスプラス株式会社
おやつの時間、飲み物を前に、あふれるばかりの笑顔を見せる高齢者女性。それを見守る介護士でしょうか、優しい眼差しに女性への愛情を感じます。このような温かな雰囲気を二人に焦点を絞った構図や顔や手の動きの表現が臨場感をもって表現されています。ピンクと黒の服装の対比も大変美しく、またテーブルや飲み物などの丁寧な描写は、見事です。介護の仕事の大切さを訴える素敵な作品になっています。
篠田 光雄 (愛知県)
この作品のデジタル写真の技術的な質感のよさは秀作と言えます。現代は消費社会で、使用を終えた空き缶は廃棄されますが、空き缶の処理には手間がかかります。そんな現代社会の課題について、撮影者は作業の終りの破棄の場をワン・シャッターで見事に撮影している事に感服します。
石津谷 和尊 (静岡県)
静岡県浜松市立雄踏小学校 2年
ドーナツや笑顔の職人さんのユニフォームに繰り返し用いられる虹色は、グレーの泡だて器やボール、シンプルな背景色の対比でのなかで、印象的でとても美しいです。雨が上がって陽が射し、虹が現れて幸せや良いことが訪れる予感がするように、虹は未来への希望や夢を感じさせます。また、虹の架け橋は、人と人、現在から未来へと何かをつなげるイメージを与えてくれます。さらには、多様性の象徴としても用いられる虹色が、新しいものを生み出す仕事の楽しさも感じさせてくれます。手は大きく力強く、自分の手でおいしいドーナツをつくり出す強い思いを表しているかのようです。
渡邉 佳那多 (長野県)
長野県長野ろう学校 3年
真剣にタイヤの交換を行う様子が、人物の表情から伝わってきます。側溝と思われる灰色の線の角度によって、距離感や遠近感、車の大きさなどが効果的に表現されています。しゃがんでいる様子や車の黒色やランプの光沢感、タイヤのホイール部分など、細部まで粘り強く取り組んで描かれた力作です。
杉本 有里 (静岡県)
右手近景に、工事の進捗をチョークで記録する人物を大きく描いています。遠景には、組み立てられた部材をクレーンで釣り上げる準備をしているところを詳細に表現しています。作業車とヘルメット、作業着が黄色で表現され、安全に気を付けて、真剣に作業する様子を伝えています。工事が着々と進められる大規模な仕事の意義を示した素晴らしい作品です。
田中 彩賀 (岡山県)
株式会社グロップサンセリテ
拡大読書器を通して文字が読める彼は、一人真剣にマシンの仕組みを覚えているようです。手元にマシンの資料をおきながら、拡大読書器で資料を丁寧に読んでいる彼の姿は、「仕事を頑張るぞ」といった意気込みまで伝わってきます。働く人に寄り添った環境づくりが着々と整えられているようで嬉しく思いました。未来に希望が持てる素晴らしい作品です。
(注) 審査委員の講評を掲載しております。